▼子午線上に建つ明石の天文台
兵庫県明石市にある、東経135度日本標準時子午線上に建つ「時と宇宙の博物館」です。直径約6.2mの大時計には「JSTM」(Japan Standard Time Meridian=日本標準時子午線)が刻まれています。
館内には現役日本最古のプラネタリウム(ドイツのカールツァイス・イエナ社製)をはじめ、時や天文・宇宙について学べる施設が備わっています。14階展望室からは明石海峡大橋や瀬戸内海が一望できます。
▼日本標準時の制定は1886年
明石市立天文科学館は1960(昭和35)年6月10日に開館しました。日本標準時が制定されたのは、1884(明治17)年にアメリカで開催された国際子午線会議の決定から2年後の1886(明治19)年でした。
「本初子午線経度計算方及標準時ノ件」
●英国グリニッチ天文台子午儀ノ中心ヲ経過スル子午線ヲ以テ経度ノ本初子午線トス。
●経度ハ本初子午線ヨリ起算シ東西各百八十度ニ至リ東経ヲ正トシ西経ヲ負トス。
●明治21年1月1日ヨリ東経百三十五度ノ子午線ノ時を以テ本邦一般の標準時ト定ム。
▼阪神大震災で停まった大時計
1995(平成7)年1月17日、午前5時46分に発生した兵庫県南部地震(阪神淡路大地震)により天体望遠鏡は転倒し、外塔はひびわれ、塔時計は「地震発生時刻」をさしたまま止まってしまいました。2021年現在、三代目が時を刻んでいます。
震災復旧工事のため3年2か月間の休館を経て、1998(平成10)年3月15日に、リニューアルオープンしました。唯一震災の被害をまぬがれたプラネタリウムは、そのまま使われており、従来と同様に生解説で投影をしています。

明石市立天文科学館の概要データと地図
名 称:明石市立天文科学館
住 所:〒673-0877 兵庫県明石市人丸町2-6
w e b:https://www.am12.jp/
電 話: 078-919-5000
営業時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
定休日:月曜日・第二火曜日(祝日の場合は翌日)