▼岩子島隧道(いわしじまずいどう)の概要
戦後まもなく岩子島の発展のため岩子島のほぼ中央に掘削された岩子島隧道(ずいどう)。隧道(ずいどう)とはトンネルと同じ意味です。国土交通省の見解によると「呼び方に違いはありますが、同じ意味であり、違いはありません」とされています。
古くは、「隧道」と呼ばれていましたが、最近では、一般的に「トンネル」と呼ばれることが多くなっているようです。また、太平洋戦時下敵性語として英語の使用が禁じられていた時期にトンネルを「隧道」と呼ぶようになっていた名残とされる説もあります。
▼岩子島隧道東側入り口
自動車も通行できる幅はありますが、すれ違いは不可能なので、対向車を確認しながら進みます。
広島県尾道市の岩子島にはこうした手彫りのトンネルが2本あります。
▼トンネル内はS字カーブ
島のほぼ中央に位置する岩子島隧道とその西側に浜ノ浦隧道と名付けられています。S字型にカーブしているのが、岩子島隧道。ほぼまっすぐに直線なのが浜ノ浦隧道と覚えておくとよいでしょう。
平日は、車の通行量が少ないので三脚を立てて撮影できますが、地元の皆さまの交通をジャマしないように気を付けてくださいね。
▼岩子島トンネル西側入り口
この写真は岩子島隧道の西側入り口です。前方対向車を意識しながらトンネルに進入して下さい。
▼岩子島隧道メモ
岩子島隧道は長さは95m、素掘り(吹付け)、矢板工法で1951年(昭和26年)に完成したトンネルです。
素掘り:トンネルのアーチ側壁部が覆工コンクリートで被覆されていないトンネルのことであり、吹付けトンネル・無巻トンネルの総称です。
※吹付けトンネル:トンネル内面が吹付けコンクリート(または吹付けモルタル)仕上げのトンネル。
※無巻トンネル:トンネル内面に地山が露岩しているトンネル。
トンネル工法解説は尾道市のトンネル修繕計画(平成30年3月)より抜粋