▼古き良き時代の映画を振り返るミュージアム
明治時代に倉庫として利用されていた藏を改装して作られた映画の資料館。「映画のまち・尾道」で撮影された小津安二郎監督普及の名作「東京物語」や、広島県出身の新藤兼人監督の「裸の島」(三原市沖に浮かぶ宿禰島で撮影)などの資料、日活の古き良き時代の映画ポスターなどが展示されています。
入り口の映写機はこの館のシンボルで、実際に映画館で使われていたもの。ミニシアターでは「東京物語」などのダイジェストが放映され、その雰囲気を味わうことができます。
▼大林宣彦監督の作品展示無し?
尾道の映画といえば、大林監督作品。尾道三部作の転校生、時をかける少女、さびしんぼうという映画が思い出されます。
大林宣彦監督は尾道市土堂生まれで、尾道北高卒業の地元出身の文化人です。しかし、大林監督と尾道の行政を司る行政の長(旧)がオトナの事情で意見の相違があり、尾道市がスポンサーとなっている「おのみち映画資料館」には大林監督作品の展示が皆無となっております。
地域興しのために、縁のある文化人の記念館を建築したりする自治体も多い昨今、地元出身の大林監督の偉業を讃えるどころか、抹殺・封印している尾道市の行政には疑問を感じます。
おのみち映画資料館には「大林宣彦監督の作品関係は展示されていない」事実を、尾道市が運営する尾道市市役所「文化振興課」のホームページ及び(一社)尾道観光協会おのなび旅行者が運営する「おのなび」webサイトにも掲載がありません。
したがって、事情を知らない観光客が尾道三部作のロケ地巡りの途中に「おぉ!映画資料館や」と入館してもガッカリしたとBlogやSNSに書き込まれているのを目にすることがあります。
オトナの事情はわかりますが、和解するとか謝罪するとかして、大林宣彦監督作品の文化的価値を尾道市民で共有できる日が来れば幸いです。
おのみち映画資料館の地図とデータ
名 称:おのみち映画資料館(えいがしりょうかん)
住 所:〒722-0045 広島県尾道市久保1-14-10
w e b:https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/7/4033.html
電 話: 0848-37-8141
営業時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
入場料:一般500円、中学生以下無料
定休日:火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始12月28日~1月3日