▼霊山寺(りょうぜんじ)の概要
因島八十八ヶ所霊場一番札所となっている霊山寺(りょうぜんじ)は因島大浜町、因島大橋記念公園の西端の海岸にあるお寺です。
▼因島に伝わる弘法大師伝説
むかし尾道に住む漁師が四国へ漁に出た帰りに一人の旅僧から「どこでもよいから舟の着いたところへおろしてもらえないかね」と便乗をたのまれたので快く舟に乗せ、途中なにごともなく、大浜の現在灯台のある浜辺へ降ろしました。
旅姿の僧侶は厚く礼を言って上陸しました。漁師が見るともなしに振り返ると、たった一人乗せたはずの旅僧がみるみるうちに増えて八十八人の僧が次々と上陸して行きました。
この話は人から人へと伝えられ弘法大師が因島へ渡られたのだという噂が広まったのでした。その後も奇跡的な事がたびたびあったので明治45年因島の全村が話し合い島四国(しましこく)として、因島八十八カ所の札所を設けることになり全島民の奉仕により巡拝路程84kmが整備されました。
▼島四国のお接待
「因島八十八ヵ所霊場」を地元では「お大師さん」(おだいしさん)と呼んでいます。因島では、毎年旧暦の3月20日に「お大師さん」 と呼ばれている行事が行われます。
因島の霊場を巡礼する「お遍路さん」のことで、お堂を守っている地区の住民がお茶と菓子を用意して巡礼者の「お接待」をしてくれるのです。
▼一番札所霊山寺から見る因島大橋
島四国の一番札所「霊山寺」は、因島と対岸にある向島を結ぶ因島大橋を見渡せる海岸沿いに建てられています。